vol.2 2018/07/17

目は口ほどにモノを言う!? 出世にまつわる心理学

出世するのに、重要なこととは?

出世に必要なのは、才能?努力?社交性?はたまた家柄?...どれも当てはまりそうですね。しかし心理学から考えると、ダントツで重要なのはそのどれでもなく、「説得力」なのです。

なぜなら、他人に「なるほどね」と思ってもらう説得力がないと、あなたの才能や努力が誰にも伝わらないままオシマイ。これでは大損ですよね。では、どうしたら説得力はアップするのでしょう?

ある研究では「まずは相手にとって、ある程度のメリットを先に話しておき、次にデメリットを話す。そして、最後にとっておきのメリットを話すという流れが説得しやすい」などの結果が報告されています。つまり、心理学では、物事をどんな順番で伝えるかということがポイントだと考えられているのです。

しかし、説得力を左右するのは、実はそれだけではないのです。もちろん話す内容は大事ですが、それに加えて、それを話す人の「表情」も説得力に大きく影響しています。とくに「瞳」周辺の動きが大切なのです。

同じ瞳周辺の動きでも、男女によって違う印象になる!

イギリスやカナダなど、海外の大学でおこなわれた研究で、面白い結果が発表されています。これらの実験では「大学の無償化」や「原子力発電」などについて、自分の意見をプレゼンしてもらったそうですが、そのとき、眼球周りの筋肉が「どのくらいピクピクしているか?」を測って、プレゼンの説得力への影響を調べたのです。その結果は、なんと男女で反対のものとなりました。

男性はプレゼンの際に眼球周りの筋肉がピクピクしない人の方が、説得力が強く、女性はピクピクしている人の方が、説得力が強いという傾向があったのです!不思議ですよね。

言い換えると、男性は「瞳に感情を出さない」クールなタイプが、女性は「瞳に感情を表す」ウェットなタイプが、得をするということになります。さらには、男性は自分の喜怒哀楽を目に浮かべて話す男性は出世しにくいけれど、反対にはっきりと目に表情を出して話す女性は出世しやすい。...そんな傾向があるとも言えそうです。

どうやら一般的に人は、男性が話すときには「内容」や「成果」に注目をして、女性が話すときには「その人らしさ」や「本人の思い」に注目するところがあるのかもしれません。だから男性は、瞳の感情表現を抑えている方が、信頼されるのですね。つまり、男性の説得力アップには、ポーカーフェイスというか、「ポーカーアイ」が求められます。逆に女性は、瞳の感情表現が豊かな方が、相手に話が伝わりやすいというわけです。ソフトな人間っぽさを感じられる方が、内容を受け入れやすくなるのでしょう。


このように、瞳の表情は説得力を左右して、ひいてはあなたの出世を左右するものなのです。これからは自分がどんな目をして話をしているのか、意識してみてください。...かといって、自力で瞳の周りの筋肉がピクピクすることを抑えたり、反対にそれを強めたりするのは、至難のワザ。微小な動きを変えるというのは、大きな動きを変えることよりもずっと難しく、テクニックのいることです。

では、どうしたらいいのでしょうか。とくに説得力をアップしたいときには、コンタクトレンズなどを上手く使って、「瞳のよそおい」を工夫してみるのもひとつの手。たとえば、女性は「コンタクトレンズを着用した方が瞳の動きが伝わりやすく、プレゼンが成功しやすい」など、いつものアイウエアをTPOに合わせて、見直してみるのも良いかもしれません。なにしろ出世につながることですから、工夫してみる価値は大きいと思いますよ。

さて次回は、仕事と恋愛の両方に役立つ「大事な話をするときの心理学」をお教えします。お楽しみに!

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