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心理学者 植木理恵の瞳にまつわる心理学
- 心理学者 / 臨床心理士
- 植木理恵
三角視線って知ってる? 視線パターンの心理学

オンライン会議が苦手だったり、気疲れしてしまう人も
近年はオンライン会議が多くなっていますね。私の周りでは、「直接会うよりオンラインの方が気楽で良い!」という方もいれば、「オンライン会議が苦手で仕方がない」という人もいます。私に関して言えば…後者です。何となく、相手の本音に接することができないような気がするからです。職業上、直に相手と対面するカウンセリングには慣れているつもりですが、特に初対面でオンラインの場合は、相手の顔のどこを見て話せば良いのか悩むなど、認知的負荷が大きく、ときどき疲れてしまいます。
ちなみにカウンセリングのときは、相手が話しやすいように、基本的に先方の目をジロジロ見たりはしません。要所の表情は観察しますが、クライアントによっては薄めサングラスや眼鏡をかけたり、お互いにマスクをしたまま、うつむき気味に話を進めた方が、集中して心の深い部分の開示をしてもらいやすいことが多いです。少し意外に思われるかもしれませんが、そのくらい、双方の姿を曖昧にしていた方が、根深い心の解決は早く終わるものなのです。
ですが、ビジネス上のオンライン会議はそういうわけにいきませんよね。根深い本音も大事ですが、明るい画面の中で顔を作って情報交換し、相手の顔を見ながら、こちらの考えを伝え、話の終着点や目的をはっきりさせる必要があります。その上、相手は自分のどこを見ているのかも気になります。単なる人間同士の心の交流にプラスアルファして、本音の情報交換や話し合いという場に、最終的には気疲れすることもあるのではないでしょうか。

三角視線は、相手に自然な印象を与えやすい
この問題に関して、「三角視線」というコミュニケーション研究が、近年盛んになってきています。国内の実験や論文では、主に二者での会話における「視線パターン=目の配り方」の効果が検証されています。
たとえば、まず相手の「(1)右目」もしくは「(2)左目」を見て、次に「(3)口元」を見る、そしてまた(1)(2)(3)と番号順に視線の移動をさりげなく繰り返す。この「三角形」のような視線移動を連続的に行うことで、相手に安心感や信頼感を与えやすくなるという結果が報告されています。特に、初対面の場面やビジネスシーン、デートなどでこの視線パターンを意識的に使うことで、会話がスムーズになりやすいことが示されています。
三角視線にすると、対人コミュニケーションにおいて、相手の目や口、顔全体など点を結ぶように視線をグルグル移動させる視線パターンになりますよね。この場合、どこかを睨みつけているとか、凝視して考え始めているとも思われにくいのです。この視線移動は、相手にナチュラルな印象や安心感を与えやすく、親しみや信頼感を築きやすいとされています。「私は、あなたの顔全体とコミュニケーションを取りたいと思っています」「どのような考え方でも全て共感しようとしています」という暗黙のメッセージが伝わりやすいかもしれませんね。
ちなみに私はこの三角視線の前に、相手の顔のことより先に、「ステキなネクタイですね」「リップの色が素敵! 新作ですか?」などと、日常から「顔」以外の美しさについて、指摘したいと考えています。日本人は、目や鼻の形を見つめて素敵ですと「属性」に言及されると、まごついたり、ぎごちなくなるシャイな習性がありますが、持ち物や周辺的な「状況」については、すんなり「ありがとう」と受け止めてくれて、会話が弾みやすいと感じています。
オンラインの相手が先に分かっていたら、三角視線に加えて、相手の服装や髪型のこだわりにも軽く押さえておくと、会議がスムーズに進むかもしれないですね。
Photo by pixta
さて、次回は「見られていないと人は行動を変える?! 傍観者効果の心理学」についてお教えします。お楽しみに!
三角視線って知ってる? 視線パターンの心理学

オンライン会議が苦手だったり、気疲れしてしまう人も
近年はオンライン会議が多くなっていますね。私の周りでは、「直接会うよりオンラインの方が気楽で良い!」という方もいれば、「オンライン会議が苦手で仕方がない」という人もいます。私に関して言えば…後者です。何となく、相手の本音に接することができないような気がするからです。職業上、直に相手と対面するカウンセリングには慣れているつもりですが、特に初対面でオンラインの場合は、相手の顔のどこを見て話せば良いのか悩むなど、認知的負荷が大きく、ときどき疲れてしまいます。
ちなみにカウンセリングのときは、相手が話しやすいように、基本的に先方の目をジロジロ見たりはしません。要所の表情は観察しますが、クライアントによっては薄めサングラスや眼鏡をかけたり、お互いにマスクをしたまま、うつむき気味に話を進めた方が、集中して心の深い部分の開示をしてもらいやすいことが多いです。少し意外に思われるかもしれませんが、そのくらい、双方の姿を曖昧にしていた方が、根深い心の解決は早く終わるものなのです。
ですが、ビジネス上のオンライン会議はそういうわけにいきませんよね。根深い本音も大事ですが、明るい画面の中で顔を作って情報交換し、相手の顔を見ながら、こちらの考えを伝え、話の終着点や目的をはっきりさせる必要があります。その上、相手は自分のどこを見ているのかも気になります。単なる人間同士の心の交流にプラスアルファして、本音の情報交換や話し合いという場に、最終的には気疲れすることもあるのではないでしょうか。

三角視線は、相手に自然な印象を与えやすい
この問題に関して、「三角視線」というコミュニケーション研究が、近年盛んになってきています。国内の実験や論文では、主に二者での会話における「視線パターン=目の配り方」の効果が検証されています。
たとえば、まず相手の「(1)右目」もしくは「(2)左目」を見て、次に「(3)口元」を見る、そしてまた(1)(2)(3)と番号順に視線の移動をさりげなく繰り返す。この「三角形」のような視線移動を連続的に行うことで、相手に安心感や信頼感を与えやすくなるという結果が報告されています。特に、初対面の場面やビジネスシーン、デートなどでこの視線パターンを意識的に使うことで、会話がスムーズになりやすいことが示されています。
三角視線にすると、対人コミュニケーションにおいて、相手の目や口、顔全体など点を結ぶように視線をグルグル移動させる視線パターンになりますよね。この場合、どこかを睨みつけているとか、凝視して考え始めているとも思われにくいのです。この視線移動は、相手にナチュラルな印象や安心感を与えやすく、親しみや信頼感を築きやすいとされています。「私は、あなたの顔全体とコミュニケーションを取りたいと思っています」「どのような考え方でも全て共感しようとしています」という暗黙のメッセージが伝わりやすいかもしれませんね。
ちなみに私はこの三角視線の前に、相手の顔のことより先に、「ステキなネクタイですね」「リップの色が素敵! 新作ですか?」などと、日常から「顔」以外の美しさについて、指摘したいと考えています。日本人は、目や鼻の形を見つめて素敵ですと「属性」に言及されると、まごついたり、ぎごちなくなるシャイな習性がありますが、持ち物や周辺的な「状況」については、すんなり「ありがとう」と受け止めてくれて、会話が弾みやすいと感じています。
オンラインの相手が先に分かっていたら、三角視線に加えて、相手の服装や髪型のこだわりにも軽く押さえておくと、会議がスムーズに進むかもしれないですね。
Photo by pixta
さて、次回は「見られていないと人は行動を変える?! 傍観者効果の心理学」についてお教えします。お楽しみに!
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